世界貿易センタービル解体で導入、鹿島が開発したスゴい新工法

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開発した「斜め切断カッター」でスラブを切断する

鹿島は、超高層ビルを解体する新工法を開発し、東京・浜松町の「世界貿易センタービル」解体工事に導入した。外壁や窓を残した建物内部でスラブ(構造床)を斜めに切り、躯体をブロック状に切断。これを建物内の開口からタワークレーンで下ろし、地上の重機で破砕する。従来に比べ1フロア当たりの工期を2日短縮できるほか、近隣への粉塵や破片の飛散・落下も防げる。

「鹿島スラッシュカット工法」として仕上げた。まず独自の「斜め切断カッター」でスラブを斜めに切り、荷重を隣接するスラブで支える。これにより切断後は階下の支保工が撤去できるため、すぐに下層階の解体に着手できる。スラブ切断時に荷重を受けたり、吊り上げ時の破損を防ぐ治具も開発。躯体ブロックを大型化することにより、作業効率の向上につなげた。

また、躯体ブロックを水平に吊り上げる装置も開発。大きさや形状により重心に偏りが生じやすいブロックを4点で吊り上げて姿勢を制御し、作業員の高所作業を減らした。安全に着地させ、搬出時間の短縮も実現できる。

鹿島は解体工事の工法で、ジャッキで建物を下降させて「だるま落とし」のように解体する「鹿島カットアンドダウン工法」も展開している。ただ今回は古いビルで外周の柱スパンが狭く、多くのジャッキが必要になるため効率的ではないと判断した。都市部では再開発などで超高層ビルの解体が増えると見られる中、今後は2工法を使い分けて展開していく考えだ。

日刊工業新聞 2022年7月14日

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