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火災場所に応じて「×印」表示、竹中工務店などが開発した避難口誘導灯が狙う効果

火災場所に応じて「×印」表示、竹中工務店などが開発した避難口誘導灯が狙う効果

「×印」を表示した避難口誘導灯

竹中工務店と東芝ライテック、ホーチキは、火災の発生場所に応じて進入禁止を意味する「×印」を表示する避難口誘導灯を開発したと発表した。自動火災報知設備と連動させることで、避難者が誤って危険な避難経路に誘導されてしまう事態を防ぐ。新築・既存を問わず、複数の避難経路を備えた建物に導入できる。

開発に当たっては、表示装置の設計・製作を東芝ライテック、防災設備との連携をホーチキ、システムの設計要件と評価・適用を竹中工務店が担当した。6月に竣工した名古屋市国際展示場第1展示館整備事業(名古屋市港区)で初めて採用した。不特定多数が利用する大規模商業施設や展示場、大規模倉庫などに適用を目指す。

多くの人が集まる施設や建物には、避難口や避難方向を指示する避難口誘導灯などの設置が義務付けられている。だが出火した場所によっては一部の避難経路が使えなくなる場合があり、すべての避難口誘導灯が表示されたままの状態では危険な避難経路に誘導されてしまう恐れが指摘されていた。

日刊工業新聞2022年7月6日

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