防衛装備の運用監視知見生かす、三菱重工が標的型サイバー攻撃対策ビジネスを拡大

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制御システムのセキュリティー製品を拡充する(監視状況画面)

三菱重工業は発電所、鉄道など社会の重要インフラへの標的型サイバー攻撃対策ビジネスを拡大する。重要インフラの稼働を支える制御システムのセキュリティー製品の新機能を2022年度内に開発し、数年以内に実装する。攻撃を想定した演習などの新サービスも開発し、23年度以降に早期提供を目指す。新機能・サービスの対策効果を訴求し、30年度までに売上高100億円規模に育てる計画だ。

ロシアのウクライナ侵攻によりサイバー攻撃の危険性は従来以上に高まっている。重要インフラが攻撃を受けて稼働が止まれば、社会活動への影響が大きい。

三菱重工は防衛装備の運用監視の知見を基に、NTTとの共同開発で重要インフラ向けサイバー攻撃対策に参入。対策ソフトウエアを搭載した専用装置を販売する。「ふるまい検知」という機能を軸に、防御対象のネットワーク上で攻撃とみられる異常を検知するのが特徴。重要インフラを運営する企業で試験運用している。

ふるまい検知は「ルールベース」という事前に検知ルールを設計する仕組みを採用している。新機能として、人工知能(AI)による学習ベースの仕組みを22年度中に開発し、数年以内に実装する。

AIに防御対象の一定期間の運用を学習させた後、その間になかったネットワーク上の挙動を異常として検知する。両方の仕組みを組み合わせたり、使い分けたりして、異常を検知しやすくする。

新サービスでは、自社の設備を活用し、重要インフラがサイバー攻撃を受ける想定での演習を提供する。インフラのセキュリティー状態を常時監視するサービスも提供する。自社で人員を用意するかなど運用体制を今後決める。23年度以降に順次提供する。

日刊工業新聞2022年7月4日

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