M87銀河のブラックホールにリング構造は形成していない!?、国立天文台などEHT撮像の誤り指摘

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再解析して得られたM87ブラックホールの画像。中心部のリング構造は見られていない(Miyoshi et al.提供)

国立天文台の三好真助教らは、日米欧などの国際共同研究プロジェクト「イベント・ホライズン・テレスコープ(EHT)」が2019年に発表したM87銀河のブラックホールの撮像が誤りでリング構造は形成していないと発表した。EHTが観測したデータを再度解析。中心部には核構造があり、ガスが噴き出す「ジェット」が見られるといった、EHTが発表した撮像とは異なる結果になった。今後、成果に対する動向が注目される。

気象庁や神戸大学との共同研究。成果は同日、米天文学専門誌に掲載された。

標準的な解析ツール「CLEAN法」を使って、EHTの観測データを再解析。ドーナツのようなリング構造にはならず、中心は核構造をしていることを見いだした。さらにEHTの成果では見られなかったジェットが中心から噴き出していることが分かった。ジェットの存在は従来の観測で得られている成果であり、明るさを表す「輝度」も従来とほぼ同じ結果だという。

研究グループはEHTが解析した結果について、視野設定が狭く像の範囲を限定したことで偏りの効果を受けてリング構造になったと考察。観測局の配置からも創出されやすい成果だと主張した。

日刊工業新聞2022年7月1日

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