乳児、生後8カ月で善悪判断…東大など発見、人間の存在意義解明へ一歩

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開発した乳児の視線を利用した実験手法(東大提供)

東京大学の開一夫教授らは、生後8カ月の乳児が悪者を罰するような行動をとることを発見した。コンピューター画面上の動きと乳児の視線を連動し、視線で画面に映る悪者を罰せられる実験手法を開発した。言葉を話し始める前の乳児が他者の行動の善しあしを判断し、視線で悪者を罰せられることを明らかにした。ヒトの進化の過程で正義的な行動傾向を獲得した可能性があり、人間の存在意義の解明につながると期待される。

大阪大学や大妻女子大学、NTTコミュニケーション科学基礎研究所との共同研究。成果は、英科学誌ネイチャー関連誌に掲載された。

言葉を話す前の生後8カ月程度の乳児の視線に注目。コンピューター画面と乳児の視線を連動し、視線で行動を指示できる実験手法を開発した。コンピューター画面上に二つの図形を映し、乳児が片方の図形を見るとその図形に石が落ちて衝突するという事象が発生する。二つの図形のうち一つが悪事を働くと、乳児はその図形に視線を向けて“悪者を罰する”行動をとることが明らかになった。

これまでの発達研究で乳児が他者の行動の善しあしを判断することは知られていたが、乳児の運動能力が未発達であるため乳児自身がどう行動をするかは解明されていなかった。

日刊工業新聞2022年6月14日

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東京大学 乳児

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