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マネーストック「M3平均残高」が過去最高を更新

日銀が発表した5月のマネーストック(通貨供給量)速報によると、現金・預金などの合計を示す代表的指標のM3の平均残高は前年同月比2・9%増の1558兆2000億円だった。現金通貨、預金通貨ともにプラスとなり3カ月連続で過去最高を更新した。ただ、コロナ禍関連の特別給付金などにより前年の預金通貨が大きく増加した反動で、伸び率は20年3月(2・6%)以来の低さとなった。

コロナ禍による個人消費の抑制もあり、預金通貨は同5・8%増の914兆3000億円となったが、伸び率は19年10月(5・5%)以来の低さとなった。現金通貨は同3・3%増の114兆円と伸び率は前月と同じだった。

M3に国債や投資信託などを加えた広義流動性は同3・6%増の2064兆4000億円。円安の影響で外債が同6・1%増の32兆9000億円と、伸び率は17年10月(8・2%)以来の高い伸びを記録した。

日刊工業新聞2022年6月10日

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