東京都初の事業始動、「パークPFI」ってなに?
東急不動産など4社は9日、東京都による初めてのパークPFI(民間資金を活用した社会資本整備)事業として、代々木公園(東京都渋谷区)で既存建物の解体工事を始めたと発表した。約4180平方メートルの敷地に、飲食店やスポーツ施設、学童支援施設、広場やテラスなどを整備。2024年春の供用開始を予定し、事業期間は20年間。
東急不動産と東急、石勝エクステリア(東京都世田谷区)、東急コミュニティー(同)によるコンソーシアムで手がける。渋谷や原宿に近い立地を意識し、スケートボードを楽しめる空間やイベントスペースのほか、ランニング施設やフードホールなどを設置。東急グループが街づくりをけん引する“広域渋谷圏”(渋谷駅から半径2・5キロメートル圏内)の付加価値向上につなげる。
パークPFIは17年に改正された都市公園法で新設された制度。公園に飲食店や売店などを設置するとともに、ここから得る収益を活用して周辺の園路や広場などを一体整備する民間事業者を公募で選ぶ。自治体など管理者の財政負担を減らしつつ、民間投資で公園の質や利便性を向上させることができる。
日刊工業新聞2022年5月10日