キオクシアと米WDが「新製造棟」の生産設備に共同投資する狙い
キオクシアは四日市工場(三重県四日市市)の新製造棟第1期の生産設備について、米ウエスタンデジタル(WD)と共同投資する契約を結んだ。新棟の「第7製造棟」は第1期建屋(写真)を4月に完成済みで、2022年秋に最先端の3次元NAND型フラッシュメモリーの生産を始める。データセンター、自動車、スマートフォン向けなどで増えるメモリー半導体の需要に対応する。
早坂伸夫キオクシア社長は「両社の技術的パートナーシップとスケールメリットを生かし、最先端の半導体製品を開発・生産し、有機的な成長を達成する」とコメントした。
第7製造棟は建屋面積約4万平方メートルのうち、第1期の約2万平方メートルを完成した。四日市工場で7番目の製造棟。キオクシアとWDは設備投資を折半する共同出資会社を設立しており、共同投資する前工程の製造棟は北上工場(岩手県北上市)と合わせて7棟目になる。
第7製造棟第2期工事の着工は未定だが、第7製造棟全体で総額1兆円規模の投資になるとみられる。シバ・シバラムWD技術兼戦略統括プレジデントは「キオクシアとの戦略的パートナーシップにより、R&D(研究開発)機能を強化し生産規模を拡張しながら、最先端技術を導入していく」としている。
日刊工業新聞2022年4月18日