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精度9割、音声でコロナ病態判別する仕組み

精度9割、音声でコロナ病態判別する仕組み

新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の電子顕微鏡画像(国立感染症研究所提供)

PST(横浜市中区、大塚寛代表)と神奈川県立保健福祉大学は、音声を分析して病態を調べる同社の技術で、新型コロナウイルス感染症の患者が「軽症」か、入院が必要な「中等症1」かを9割の精度で判別できたとする研究成果を共同でまとめた。患者の音声で活発さや呼吸器の状態を調べ、病状を割り出した。スマートフォンを使って音声を分析し、新型コロナの重症度を患者自身が判別できる方法として実用化を目指す。

神奈川県内で宿泊療養中か自宅療養中の感染者112人を対象に調査した。13種類の短い定型文をスマホの電話口で読み上げてもらい、音声を解析したところ、軽症と中等症1の違いを90・9%の精度で判別。「あー」などの長母音を発してもらって音声を聞き取る簡易な方法でも、精度が74・2%に達した。

両者は対象者を400症例まで増やし、判別の精度をさらに高めて実用化を目指す。

この音声分析技術はストレスの状態を可視化するためPSTが開発したプログラム「MIMOSYS」に実装され、すでに京都大学医学部付属病院などで活用されている。同プログラムは未病の改善に役立つとして、神奈川県から「ME―BYO BRAND」に認定された。

日刊工業新聞2022年4月1日

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