ニュースイッチ

「AIチップ」の開発期間を半減するスゴイ技術、NEDOなど実証

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と産業技術総合研究所、東京大学は、中小・ベンチャー企業6社が設計した人工知能(AI)チップの混載評価チップを低コストで製造し実証した。開発期間を半減させ、製造費用を参加社で分割できる。評価用の標準部分をサポートすることでAIチップの開発を加速させる。

6社混載のAIチップ(NEDO提供)

6社のAIアクセラレーターを一つのチップに混載した。AIアクセラレーターはAI処理専用の演算回路で各社独自のノウハウが詰め込まれる。その他の中央演算処理装置(CPU)や高速メモリ、配線レイアウトなどの共通部分を標準化し設計の負荷を減らした。開発期間は従来の45%以下になった。

新チップの開発において設計負荷はAI専用部分が3割、周辺は7割程度という。実際に6社で混載チップを試作して設計通りに動作することを確かめた。半導体製造は生産ラインの能力が足りておらず供給不足が起きている。相乗りすることで製造費も削減できる。

AIチップはベンチャーから大企業まで開発に取り組む。産総研と東大の設計拠点で開発を支えていく。

日刊工業新聞2022年3月24日

編集部のおすすめ