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世界初、常温での成膜技術を生かした半導体装置の全容

明電NPIが受注開始
世界初、常温での成膜技術を生かした半導体装置の全容

明電ナノプロセス・イノベーションの「バッチ式常温PO-ALD成膜装置」

明電ナノプロセス・イノベーション(NPI、東京都品川区、高田壽士社長)は、高純度100%オゾン(ピュアオゾン)を酸化源とする成膜装置「バッチ式常温PO―ALD成膜装置」の受注を始めた。主に半導体製造での用途を想定。プラズマ成膜では不可能な常温(30―150度C)での成膜が可能で基材へのダメージを抑えられる。常温での成膜技術は世界初という。年6台の販売を目指す。

同社のピュアオゾン発生装置と組み合わせて使用する。バッチ式で、25枚を同時に成膜できる。ピュアオゾンガスの回り込み性の高さにより、立体物や小さい溝・穴がたくさんあるような構造にもガスが深く入り込み、低濃度オゾン比4倍の被覆性能を実現できる。価格は、ピュアオゾン発生装置が2000万―7000万円。今回開発した成膜装置は3000万―6000万円。液晶ディスプレーの製造やインクジェット技術を活用した紙への印刷、太陽電池の製造など、半導体製造以外の用途での使用も想定している。


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日刊工業新聞 2022年3月4日

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