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機械受注の基調判断、2カ月連続で上方修正

内閣府が発表した2021年12月の機械受注統計は、民間設備投資の先行指標とされる「船舶・電力を除く民需」の受注額が前月比3・6%増の9324億円と3カ月連続で増加した。製造業の設備投資が堅調に推移。3カ月移動平均は3・6%増と3カ月連続で増加した。基調判断は「持ち直している」とし、2カ月連続で上方修正した。

船舶・電力を除く民需のうち、製造業は同8・0%増の4798億円だった。「非鉄金属」が原子力原動機などの投資で同2・8倍、「化学工業」が化学機械の投資で同57・9%増と伸びた。「電気機械」は半導体製造装置などの投資で同10・7%増だった。

非製造業は同0・1%減の4654億円。「情報サービス業」が同13・4%減、「金融業・保険業」が同10・3%減で、ともにコンピューターなどの投資が減少した。

21年の受注総額は前年比21・4%増の31兆4074億円、うち船舶・電力を除く民需は同6・8%増の10兆2086億円。比較可能な05年4月以来でともに過去2番目に高い伸び率となった。

船舶・電力を除く民需の内訳は、製造業が同20・1%増の4兆8160億円、非製造業が同2・8%減の5兆4120億円。製造業は汎用機械や半導体製造装置などの投資がけん引した。

22年1―3月の見通しも公表し、船舶・電力を除く民需は前年同期比1・1%減と予測。製造業は同5・0%増と伸びる一方で、非製造業は同8・5%減となる見通しだ。

日刊工業新聞2022年2月21日

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