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CO2を半減するアスファルト混合物の全容

CO2を半減するアスファルト混合物の全容

来月から低炭素アスファルト混合物を製造・販売する広島合材工場

前田道路(東京都品川区、今泉保彦社長)は、2022年1月から広島合材工場(広島市佐伯区)で低炭素アスファルト混合物の製造・販売を始める。同混合物はアスファルト混合物の製造時に排出する二酸化炭素(CO2)を50%削減する。製造時の燃料や工場の稼働電力を再生可能エネルギーに変更し、同混合物製造に伴うCO2排出量を1トン当たり16キログラム削減できる。

従来、アスファルト混合物の製造時には骨材などの加熱乾燥に重油を使用するが、22年1月以降はCO2排出原単位の小さい都市ガス75%とバイオマス由来資源由来のバイオ重油25%に変更。さらにプラントの稼働電力を再生エネ100%に変更することで、同混合物製造によるCO2排出量は50%削減する。これにより、施工会社は当工場のアスファルト混合物を使用することで、サプライチェーン(供給網)排出量「スコープ3」を大幅に低減できる。

また、同工場にはアスファルトに少量の水を添加し、通常のアスファルト混合物製造温度を最大30度C低減できるフォームドアスファルト装置(LEAB)を備える。このため、さらにCO2排出量を削減できるという。

アスファルト混合物は砕石や砂、石粉とアスファルトを所定の割合で配合したもの。アスファルト舗装の道路は同混合物を敷きならし締め固めている。

日刊工業新聞2021年12月23日

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