コロナ禍で応募急増の「無期雇用派遣」、人材市場の福音になるか

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研修を行い、必要なマナーやスキルを教育

「無期雇用派遣」の活用が広がっている。派遣会社が人材を無期雇用し、スキル習得などを踏まえて企業に派遣する取り組みで、新型コロナウイルスの影響を受けた業種からの流入が進み、コロナ禍での雇用の受け皿として機能。現在では新型コロナの新規感染者数が落ち着き、経済活動の再開が進む中、人材確保を急ぐ企業のニーズに応えている。

スタッフサービス(東京都千代田区、阪本耕治社長)は、事務職の無期雇用派遣サービス「ミラエール」を展開する。2014年に業界で初めて導入。同社の就業者数は業界最大規模で、6000人を突破した。

特にコロナ禍で応募が急増し、21年4―9月での応募数はコロナ前の19年同期比1・7倍となった。無期雇用派遣の広がりについて、ミラエール推進部の麻生暖ゼネラルマネージャーは、「応募する側と受け入れる派遣先の双方で認知は広がっている」と話す。

コロナ禍で影響を受けた業種を中心に、事務職への転身のニーズが高まり、無期雇用派遣に注目が集まった。一方、受け入れる企業も、この人材に期待を寄せる。

麻生ゼネラルマネージャーは「企業側の求人ニーズは高まりつつある。『ミラエール』への求人数も昨年に比べると増えてきている」と指摘。22年春には就業者数6500人以上を目指している。

今後、企業ニーズに対応するための人材確保を進める上で、麻生ゼネラルマネージャーは「必要なのは応募者に魅力的に感じてもらう施策。キャリアカウンセラーの支援体制、教育コンテンツの拡充などに取り組んでいく」と強調する。

コロナ禍の雇用の受け皿にとどまらず、就業機会の拡大や、スキルや意欲を高められる機会として機能するべく、サービスの磨き上げに力を注ぐ。

日刊工業新聞2021年11月11日

キーワード
派遣社員 無期派遣

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