アイシンが国内全総合職1万4000人に「AI教育」の狙い
アイシンは2025年度までにグループの国内すべての事技職(総合職)約1万4000人を対象に、人工知能(AI)の基礎知識を身に付けさせる。AIを活用して業務効率の改善や新領域の研究開発強化につなげる。
政府のAI戦略を踏まえ、アイシンは大卒程度のAIに対するリテラシーを有し、AIを使って解決できる課題に気付いたり、解決に必要なデータを理解したりできる人材を「初級」とする。
20年度時点で国内事技職のうち数千人程度が「初級」。座学やアルゴリズムに関する研修などで、25年度までに全事技職が「初級」の知識を持つようにする。またAIを実際に業務改善などに活用できる人材を「中級」とし「AI人材」と位置付ける。AI人材は20年度の60人から25年度に1400人程度に増やす計画。データ分析方法など実践的教育プログラムを実施する。
上級エキスパートであるDS部(データサイエンス部)の約100人が指導役などとして活動する。アイシンはAIを製品の外観検査などに活用するとともに、デマンド型乗り合い送迎サービス「チョイソコ」などの商品にも応用している。
日刊工業新聞2021年10月28日