経営統合で大きな柱、アイシンが描く変化が激しい自動車業界の勝ち抜き方

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グループ2大企業のアイシン精機とアイシン・エィ・ダブリュ(AW)が経営統合して4月に発足したアイシン。カーボンニュートラル(温室効果ガス排出量実質ゼロ)やCASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)など、変化が激しい自動車業界を勝ち抜くため「真にグループ経営を進める上での象徴」(伊勢清貴副会長)として、グループ各社をより力強くけん引する。

元々アイシングループは分社化経営に取り組んできたが、CASEを含めた業界の大変革期に対応するには各社の連携がより重要性を増していた。そこでアイシン精機時代からグループ一体となった経営への取り組みを進めてきた。

まず2017年4月にグループ主要14社(当時)を中心に変速機が軸の「パワートレイン」などを手がける機能別のバーチャルカンパニー制を導入。20年4月には発展形として六つのカンパニー制に移行した。

また無駄を減らし次世代対応に経営資源を振り向けるため、19年1月に所在地の近いアイシン九州(熊本市南区)とアイシン九州キャスティング(同)の社長を一本化した。従来はそれぞれに別の社長が就いていた。19年4月には手動変速機(MT)のアイシン・エーアイ(愛知県西尾市)をアイシンAWに合併させた。アイシン精機とアイシンAWの調達機能は経営統合に先立って一本化するなど構造改革を前倒しで進めてきた。

21年4月にアイシンが始動したことでグループの大きな柱ができ、6月には吉田守孝元トヨタ自動車副社長が社長に就任。カーボンニュートラル、電動化、ソフトウエアファースト・デジタル変革(DX)の三つを重点領域とし、それぞれに最高責任者を設けた。重点領域に経営資源をシフトし、変革期に対応する競争力につなげる狙いだ。吉田社長は新たなグループ体制のもと「未来に向かって一致団結し、アイシンをフルモデルチェンジする」と意気込んでいる。

日刊工業新聞2021年8月9日

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