シンクロして光るブロック型玩具の仕組み、阪大発ベンチャーが開発
大阪大学発ベンチャーのヒューステック(大阪府茨木市、寺脇歩社長)は、製品同士を近づけると色や点滅間隔が同期して光るブロック型の玩具「SHAKE SYNC」を発売した。他人とコミュニケーションをとるのが難しい発達障がい児向けに、療育用知育玩具としての利用を見込む。今後療育施設での臨床研究を行い、拡販につなげる。
ひし形のブロック同士を近づけると、赤外線通信によって点滅間隔と色が同期し、直感的に光の受け渡しができる。阪大産業科学研究所が持つ発振周波数を自在に変調する「ゆらぎ発振器技術」を活用し、ろうそくのように光が揺らいで見えるのが特徴。ヒューステック取締役を務める阪大産業科学研究所の神吉輝夫准教授は「見て楽しむだけでなく、子どもたちが実際に手にとって遊べるのが新しい」と期待を込める。
8個のブロックと充電器を含む1セット当たりの販売価格は約10万円(消費税抜き)。Ecold(大阪市北区)を通じ療育施設などへ販売するほか、オンラインサイトでも販売する。博報堂と共同開発した。
日刊工業新聞2021年10月26日