拡大止まらぬ「低アルコール市場」、メーカー出荷量が軒並み増加

  • 0
  • 1
業務用でも微アルコールの取り扱いを増やしている

新型コロナウイルスの感染拡大で低迷が続くビール類市場にあって、ノンアルコールビールテイスト飲料が好調だ。酒類提供禁止要請が続く中も飲食店で提供されていたほか、健康志向の高まりを背景に機能性商品も販売を拡大。アルコール度数1%以下の「微アルコール」も含め、低アルコールは市場が拡大している。(高屋優理)

サントリービールはノンアルコールビールテイスト飲料カテゴリーの9月の出荷量が前年同月比5%増と好調だ。1―9月の累計では前年同期比12%増とここまで好調に推移している。中でも、家庭向けの缶商品「からだを想うオールフリー」は9月が前年同月比38%増と大幅に伸長。1―9月も前年同期比37%増となっている。

キリンビールもノンアルコールビールテイスト飲料カテゴリーで9月の出荷量が前年同月比5%増、1―9月の累計は前年同期比8%増。サントリーと同様に、缶商品のみ展開する機能性商品の「カラダフリー」が9月に前年同月比15%増、1―9月が前年同期比16%増だ。

サッポロビールは1―9月の累計、9月ともに、出荷量は前年並み。ただ、業務用の「プレミアムアルコールフリー」は堅調だという。

アサヒビールは「ドライゼロ」がびんと缶を合わせたブランド全体で、9月に前年同月比8%増となった。また、缶商品だけで展開している「アサヒスタイルフリー」は同10%増となり、12カ月連続で前年を超えるなど好調だ。

アサヒはノンアルコールだけでなく、低アルコールのビールテイスト飲料「微アルコール」も堅調。微アルコールの「アサヒビアリー」はアルコール度数0・5%のビールテイスト飲料で、3月に発売した。

当初は缶商品のみの展開だったが、9月に飲食店向けのびん商品を発売。缶も含め、取り扱う飲食店の店舗数は現在、1万5000店を超えており、前月比で2倍強に拡大した。家庭向けだけでなく、業務用でも微アルコールの拡大を目指している。

微アルコールでは、サッポロもアルコール度数0・7%のビールテイスト飲料「The DRAFTY」を9月に発売している。ビール類市場の縮小が続く中、コロナ禍の酒類提供禁止要請や健康志向の高まりを背景に、微アルコールも含めた低アルコールカテゴリーが、酒類市場をけん引している。

日刊工業新聞2021年10月26日

関連する記事はこちら

特集