スライス肉盛り付けロボット誕生、再現する熟練の技

日本キャリア工業が商品化へ

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日本キャリア工業(松山市、三谷卓社長)は、スライス肉盛り付けロボット(写真)を開発した。食品スーパーの加工工場での利用を想定しており、スライサーからコンベヤーで切り出されてくる薄肉をトレー上に、さまざまな形状で自動的に盛り付ける。ロボットのため長時間、休まずに作業ができ、教育も不要で均一に肉を盛り付けられる。展示会での反応を見て改良し、2022年夏に商品化を目指す。

価格は未定だが、1600万円程度になる見込み。人手による肉の盛り付けは「見た目のおいしさ」をPRするため熟練が必要で、教育にも時間がかかる。冷温環境で働くなど過酷な作業のため、最近は求人難の状況にある。

ロボットの盛り付け速度は熟練作業者と同等。「ベテラン作業者でも5時間以上、立ち仕事をすると疲労から出来栄えが落ちたり、バラつきが出たりするが、ロボットはその心配がない」(三谷社長)。

スライス肉は個体によって大きさや形状で差があり、粘着性もあるため、ロボットハンドで1枚ずつつかむのは難しい。カメラで肉の長さと形状を認識して一定の重量になるまでまとめて、皿に盛り付ける。

日本キャリアは食肉スライサーの最大手で、スーパーに多数納入実績を持つ。この強みを生かし、工場に据え付けたスライサーのコンベヤー速度と連動し、最適の形で肉を盛り付ける。

ロボットは三菱電機製だが「顧客の要望で他のメーカーでも対応できる」(同)。ハンドは自作し、人手でないため衛生性もアピールできる。今後は盛り付けできる肉の種類や皿の種類を増やしていく計画だ。

日刊工業新聞2021年10月22日

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