ディーン・フジオカさんがロボット技術の世界大会を通して感じた「未来」

WRSアンバサダー・インタビュー

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WRSアンバサダーを務めたディーン・フジオカさん

経済産業省と新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が共催する国際ロボットイベント「ワールド・ロボット・サミット(WRS)2020」福島大会が閉幕した。福島ロボットテストフィールド(福島県南相馬市)に世界のロボット技術を集め、インフラ保守と災害対応の技を競った。求められたのはタフさとしなやかさだ。予選を満点で通過したチームも決勝では、たった一つの不具合に泣いた。人命がかかる災害現場では言い訳はできない。実践さながらの緊張感に包まれた競技会は、ロボットと研究者を鍛える絶好の場となった。

福島から発信 意義深い

ワールド・ロボット・サミット(WRS)2020の閉幕に際し、WRSアンバサダーを務めたディーン・フジオカさんに、愛知・福島大会を通じてどのような「未来」を感じたかを聞いた。

―今回WRSのアンバサダーとして活躍しました。アンバサダーの役割をどのように感じていましたか。
 「私は元々、未来の世界とか最先端の技術とかに興味があったので、アンバサダーの話を聞いた時はうれしかったです。いつもは映像や音楽などクリエティブの仕事をしていますが、こうした理系の世界を経験することで何か新しい発見があると期待してアンバサダーに就任しました」

―実際のロボット競技を見て、どのような感想を持ちましたか。
 「率直に面白いと思いました。産業用ロボットは、決められた作業を正確に繰り返すイメージでしたが、WRSの競技はさらに先のことをしていた。ロボットがパーツを自分で判断して製品を組み立てる、コンビニの商品を並べたり、掃除をしたりするとか。そして人が入れない場所での災害予防など、『一歩先の未来』への開発が競われていると思いました」

―愛知県とともに福島県も会場になりました。故郷である福島での開催についてはどう感じましたか。
 「福島大会はインフラ災害カテゴリーで、災害救助やプラントメンテナンスが競技テーマでした。災害に関するロボット技術を、東日本大震災で大きな被害を受けた福島から世界に発信することには意義があります。WRS福島大会に込められた強い意志を、皆さんに感じてもらえるとうれしいです」

―WRS参加選手の皆さんにアンバサダーからメッセージを。
 「今回のWRSは、新型コロナウイルスの感染拡大という状況で、準備が十分にできず、ベストな状態ではないチームもあったと思います。そうした中でも、ベストを尽くして戦ったチームの皆さんに、敬意を表したいと思います。今後さらにWRSのテーマである『ロボティクスフォーハピネス』という社会の実現に向けて、それぞれの競技会で得た成果や経験を通じ、各分野で活躍されることを期待しています」

日刊工業新聞2021年10月12日記事より一部抜粋

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ロボット WRS

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