黒物家電の出荷額は26%減。巣ごもり需要一巡で下降線!?
電子情報技術産業協会(JEITA)が発表したテレビなど黒物家電を主とする民生用電子機器の9月の国内出荷額は、前年同月比26・8%減の899億円で、3カ月連続のマイナスとなった。2020年の特別定額給付金の後押しや新型コロナウイルス感染拡大による巣ごもり需要が一巡したことで、前年同月を下回った。
テレビなどを含む映像機器は同19・9%減の452億円。出荷台数では薄型テレビ全体で同25・7%減の35万4000台だった。50型以上の大型機種など高価格帯モデルは同15%減の13万3000台と2カ月連続で全体の4割を下回った。JEITAは「高水準だった20年と比較すると反動で下がっているものの、11年の地上デジタル放送完全移行に伴う買い替え需要は年度内は継続するものとみている」とした。
カーAVC機器は同35%減の385億円。9月は完成車の生産台数が減っており、連動して落ち込んだ。
また同日発表したパソコンの9月の出荷額は、同34・7%減の571億円、出荷台数は同53・6%減の67万3000台となった。
法人向けで前年に需要が増加した反動があり、台数・金額ともに6カ月連続で下回った。
日刊工業新聞2021年10月21日