足元景気「依然として厳しい状況」、個人消費は弱い動き

政府・10月の月例経済報告

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政府がまとめた10月の月例経済報告で、足元の景気について「依然として厳しい状況にあるなか、持ち直しの動きが続いているものの、そのテンポが弱まっている」とし、前月の基調判断を維持した。半導体不足や部品の供給制約による自動車減産、新車販売の落ち込みなどで回復の動きが弱まっていると判断した。緊急事態宣言の解除に伴い、外食の支出に上向きの動きがあるが、個人消費の押し上げにはまだ至っていない。

個別項目では、輸出の判断を「増勢が鈍化している」と下方修正した。これまでアジアや米国向けの増勢が続いていたが、足元は中国向けが減速。中国向けは自動車関連のほか電気回路などの部品が落ちているという。

公共投資の判断も「このところ弱含んでいる」と引き下げた。東日本大震災の復興関連公共投資が5000億円ほど減少した影響を考慮した。

個人消費は「弱い動きとなっている」と先月に下方修正した表現を維持。緊急事態宣言解除やワクチン接種の進展で消費者マインドは改善しているが、9月後半以降も全体として弱さがみられる。

生産も先月に下方修正した表現を維持。ヒアリングした企業からは「自動車関係は半導体不足の影響が予想以上に根深く、来年まで影響が続く」と悲観的な声もあった。

中国の景況感悪化や原油高、原材料高騰など下振れリスクは「十分注意する必要がある」(内閣府)という。

日刊工業新聞2021年10月18日

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