京大とバイオマス活用で協定、ダイセルの狙い

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ダイセルの小河義美社長(左)と京大の湊長博総長

京都大学とダイセルは、バイオマスを活用した循環型・低炭素社会の実現や、新産業の創出を目指す包括連携協定を締結した。協定の期間は2030年3月末まで。日本に豊富な森林資源を環境に優しい条件で高機能化学品・材料に変換する技術の開発を進め、価値を森林の再生に還元することで、バイオマス資源の持続的な循環利用につなげる狙い。

両者は産学連携研究の拠点となる共同ラボを、京大の宇治キャンパス(京都府宇治市)に設けた。共同研究中の新技術では木材だけでなく、農林水産廃棄物からも有益な成分の抽出が可能。費用を掛けて処分するものを二次産業の原料として活用し、一次産業の経済性を向上させ、一次産業と二次産業が循環する社会の構築を目指す。

京大の湊長博総長は「地球環境の保全と維持に係る新しい成果がもたらされ、社会貢献に資する」と共同研究に期待を寄せた。ダイセルの小河義美社長は、木材などの天然高分子が溶けにくく、製造プロセスがエネルギー多消費型であることを挙げ、「溶かす技術を京大と深耕する」とした。

日刊工業新聞2021年10月11日

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京都大学 ダイセル

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