レアメタルを使わない、安価な熱電発電システム実用化へ

東光通商が開発

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安価な発電素子を用いた汎用の発電ユニット

東光通商(東京都八王子市、沖崎剛社長)は、レアメタルを使わず安価な熱電素子を用いた熱電発電システムの実用化にめどをつけた。同素子はシリコンを含む鉄系素材からなる。同社の金属粉末射出成形法(MIM)による技術開発力と一貫生産体制を生かす。民間の温浴施設などが採用を検討しており、汎用発電ユニット(写真)の製品展開も見据える。

熱電発電は半導体を接合した素子に排熱などを利用して温度差を与え、熱エネルギーを電力に変換する。可動部分がないことから、長寿命でメンテナンスを長期間必要としない。従来の素子は重金属やレアメタルを使いバッチ生産だったことから、高価で実用化された例が少なかった。

今回の熱電素子は物質・材料研究機構、ジーマックス(東京都港区)との共同開発品。同素子を配列した幅500ミリ×奥行き500ミリ×高さ100ミリメートルの発電ユニットに、200度Cの温度差を与えた場合、500ワット程度の電力に変換できるという。

東光通商は今後、熱電素子を主にグループ企業のエクトム(青森県五所川原市)で製造し、量産時は東光通商のベトナム・ハノイ工場での製造を想定している。同システムの技術開発は環境省の「CO2排出削減対策強化誘導型技術開発・実証事業」に採択されている。

日刊工業新聞2021年10月4日

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