国内最大規模のプロジェクト、清水建設が本格始動させる“スマートシティ”の全貌

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メブクス豊洲1階にある交通広場上部の広場状デッキ(完成予想図)

清水建設が自社開発する国内最大規模のプロジェクトで多様な機能が集積する「ミチノテラス豊洲」(東京・豊洲地区)が本格始動する。エリア内の大規模賃貸オフィスビル「メブクス豊洲」が完成、10月下旬にテナント企業の入居を始める。2022年春にはアーバンリゾートホテル「ラビスタ東京ベイ」や都市型道の駅「豊洲MiCHiの駅」の開業も予定。総投資額は約600億円。先進的なデジタルサービスを提供する“スマートシティー(次世代環境都市)”として街づくりが進む。(編集委員・山下哲二)

ミチノテラス豊洲は、東京・豊洲地区で開発を進める「豊洲六丁目4―2・3街区プロジェクト(仮称)」。高機能オフィスビルやアーバンリゾートホテル、交通・交流・情報拠点で構成する。東京駅から4キロメートル圏内に立地し、東京臨海新交通臨海線(ゆりかもめ)の市場前駅と隣接。首都高速道路の豊洲ICにも近接する。国土交通省がスマートシティー先行モデルプロジェクトの一つに選定した「豊洲スマートシティ」のエリアに位置する。清水建設は多様な人びとや技術が交差する「CROSS POINT(クロスポイント)」として街づくりを推進している。

このほど完成したメブクス豊洲は延べ床面積約8万8000平方メートルで、地上12階、塔屋1階。1階には店舗や交通広場、駐車場があり、2階は店舗、オフィスエントランスホール、広場状デッキ、3―11階はオフィススペース、12階は屋上庭園などが入居、整備された。施設では建物用基本ソフト(OS)「DX―Core」のデジタルプラットフォーム(基盤)機能を活用し、館内施設の混雑状況確認、会議室の予約など先進的なサービスを提供する。

メブクス豊洲では館内施設の混雑状況確認や会議室の予約など先進的なサービスを提供する

また、来春開業するラビスタ東京ベイ(客室582部屋)は、最上階に大浴場、エステ、プール、アスレチック施設を備え、豊洲エリアで最大規模のホテル。共立メンテナンスが運営し、今後、観光・ビジネス客の急増が見込まれる宿泊需要に対応する。

同時期に稼働予定の豊洲MiCHiの駅は、バスターミナル機能と休憩、情報発信、防災など多機能な空間を提供。日本初の“都市型道の駅”となる。

メブクス豊洲とラビスタ東京ベイの間に位置し、交通広場には都心と接続する東京BRT(バス高速輸送システム)や、羽田・成田空港と接続する高速バスが乗り入れる計画。その上部デッキ(約1700平方メートル)は、移動型店舗サービスの導入も計画し、来街者の交流やにぎわいの場、地域連携の社会参画の場として活用する。新たな都市型の道の駅としての空間を創出する。

日刊工業新聞2021年9月9日

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