清水建設が導入、設備・ロボット・自動運転車を統合制御するシステムの仕組み
清水建設は建物設備と各種サービスロボット、自動運転車の統合制御システム「Mobility Core」を同社技術研究所(東京都江東区)に導入、構築した。同システムを活用することで、自律型モビリティーの開発メーカーやサービス事業者が、他社のモビリティーや建物設備との連携機能を独自に開発する必要がなくなり、複数のモビリティーを組み合わせた施設サービスが容易になる。今後、日常的な環境下で、複数のモビリティーが連携して提供する各種サービスの技術を検証する。
同システムは施設内の自動運転管制・監視システムやエレベーターなどの設備と、建物内で稼働する車両、ロボットを連携する基盤となる。同社が研究開発を進めてきた自動運転プラットフォーム(基盤)を利用して構築した。
技術研究所のシステムはエレベーター、自動ドア、サイネージ、監視カメラ、センサーなどの建物設備、ティアフォー(名古屋市中村区)社製の自動運転電気自動車(EV)「マイリー」、NECネッツエスアイ(東京都文京区)提供の自律走行型案内ロボット「ユンジ・セイル」と自律走行型配送ロボット「ユンジ・デリ」を接続。さらに融合し、自動運転車両による構内送迎、自律走行型ロボットによる施設内誘導を連携させたサービス機能などを構築、常設運用する。
また、自律型モビリティーの安全な走行を支援するため、監視カメラ画像分析でモビリティー周辺の歩行者や自動車の位置を検知し、アラート情報を発信する技術も整備した。
日刊工業新聞2021年8月27日