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5Gの重い課題を解決!?大日本印刷が開発した電波反射板のスゴイ効果

大日本印刷は31日、第5世代通信(5G)で使用するミリ波を自在な方向に反射させて、ミリ波の到達エリアを広げる電波反射板(リフレクトアレイ)を開発したと発表した。一般の金属反射板と比べて、より狙った方向にミリ波を反射できるため、設置に関する制約条件が少なく、建物の陰などの電波が届きにくい場所の通信環境を改善する。通信キャリアを含めた各種通信関連会社などと共同で機能検証などを進め、2023年度からの実用化を目指す。

大日印の電波反射板は、基地局や中継機器の設置と比べて低コストで電源も不要。表面のデザインカバーには多様な絵柄などを印刷できるため、内装・外装・看板など多様な外観のデザインを付与できる。高周波のミリ波帯の電波は建物の陰などのエリアでは電波が遮蔽(しゃへい)され、通信品質を確保しにくい。一方、基地局や中継機器を増設する場合は多額の費用の発生や設置場所の確保が課題となっていた。

日刊工業新聞2021年9月1日

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