日産COOが期待の声。茨城県に500億円投資の「EV用電池」新工場

エンビジョンAESCジャパンが建設

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茨城県内への新工場立地決定について発表したエンビジョンAESCジャパンの松本昌一社長(中央、左が大井川和彦茨城県知事、右がアシュワニ・グプタ日産自動車COO)

エンビジョンAESCジャパン(神奈川県座間市、松本昌一社長)は茨城県に電気自動車(EV)用電池の新工場を建設する。投資額は約500億円。年産能力は6ギガワット時(ギガは10億)で、将来、18ギガワット時への増強を計画する。2024年に量産を開始する。同社に20%出資する日産自動車は同工場の新設で、電池の安定調達などにつなげる。

「最新鋭のスマートファクトリーを実現し、国際的に競争力のある電池を生産したい」。エンビジョンAESCの松本社長は水戸市の茨城県庁で開いた共同会見でこう意気込みを示した。

新工場は茨城県中央工業団地(同県茨城町)に建設し、10月に着工する。立地面積は36万平方メートル。エネルギー密度を従来比30%高めた次世代電池を生産し、日産や他の車メーカーに供給する。

茨城県から20億円の補助金を受ける。日産のアシュワニ・グプタ最高執行責任者(COO)はEVの品ぞろえ拡充のためにも「茨城の新工場には大変期待している」と述べた。

日産は仏ルノーや三菱自動車との3社連合で、EVの電池やモーターなどの基幹部品の規格を統一し、量産効果の最大化も図る。連合では30年までに同じ規格の電池を年100万台のEVに搭載する計画。日産、ルノーはそれぞれエンビジョンAESCと連携し英国、フランスでも車載電池工場を新設する。

日産に限らず、自動車メーカー各社が電池確保に向けた投資を加速している。EV需要に対応し、ライバルに打ち勝っていくためには、電池の安定調達とコスト低減がカギを握るからだ。

トヨタ自動車はパナソニックとの共同出資会社で、電池の生産能力を日本と中国で引き上げる。独フォルクスワーゲン(VW)は30年までに欧州で電池工場を6カ所建設する。米ゼネラル・モーターズ(GM)は米国で電池工場を新設する。

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日刊工業新聞2021年8月5日

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