自走する蓄電池。大容量で避難所や介護施設への拡販狙う

ベルエナジーが提案

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ベルエナジーが販売する自走式大容量蓄電池。地方で開かれる展示会や催事に実機を持ち込んで利点をアピールする

ベルエナジー(茨城県つくば市、鈴木勝蔵社長)は、自走式大容量蓄電池を自治体の避難所や介護施設、病院などへ拡販する。容量が80キロワット時と一般の非常用電源の約40倍ある強みを生かせる分野として、使用途中で停電や出力低下が許されないこれらの市場に着目した。地方で開かれる展示会や催事に実機を持ち込んで操作デモなどを行い、大容量の利点をアピールする。消費税抜きの価格は980万円。年間50台の販売を目指す。

自走式大容量蓄電池は建設機械レンタル会社のサコスなどを通じて、工事現場やイベント会場向けにレンタルを始めている。これに加え、ベルエナジーでも自社の販売先を開拓する。

豪雨災害で、高齢者が集まる避難所や介護施設までの道路が寸断され、孤立する例が増えている。一般の非常用電源は軽油やガソリンを使うエンジン型で、電力が数時間しか持たないものが大半。長期孤立する事態には対応できない上、運転で排ガスや騒音が発生する問題もある。

ベルエナジーの蓄電池はリチウムイオン電池のため、こうした心配がない。平時に家庭用の100ボルトや業務用200ボルト電源で充電しておけば済む。

ジョイスティック操作による自走機能があるため、介護施設や病院の集中治療室(ICU)などに持ち込み、停電下で緊急手術するといった対応もできる。高品質の正弦波を安定的に出力できる強みを生かす。

日刊工業新聞2021年8月3日

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