中腰姿勢で移動楽々!福井大が開発した農作業向け電動いすが面白い【動画あり】

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座面に布製の圧力分布センサーを配置した電動移動いす(福井大提供)

福井大学の高橋泰岳教授と築地原里樹助教、松石尚紘大学院生らの研究グループは農作業などで中腰姿勢での移動を助ける電動移動いすを開発した。座面に布製の圧力分布センサーを配置し、お尻の重心移動を検出して左右に動く。ハウス栽培で、しゃがみ込んでの収穫などの補助を想定する。電動補助で左右に地面を蹴る脚の筋肉の負荷を抑えられることを確認した。

導電糸と導電性不織布を組み合わせた布製の圧力分布センサーを開発した。縦糸の導電糸と導電性不織布、横糸の導電糸と重ねると、メッシュ構造の圧力分布センサーができる。お尻で体重をかけると導電性不織布がつぶれ、導通パスが増えて抵抗値が変わる。この位置を縦糸と横糸のメッシュ構造で判別する。市販の素材を使えるため安く作れる。

布製の圧力分布センサーは縦12行、横22列の検出点を持つ。中心からどの程度離れた位置に体重をかけているか判別し、左右に車輪を回す。電池込みの重量は5・46キログラムで持ち運びができる。

実験では両足に筋電計を付けて筋負荷を測ると、市販の土耕栽培用作業いすと比べ電動移動いすの方が小さな力で移動できた。研究室の平らな床で原理検証ができたため、オフロード対応の車輪に換えて畑で試験する。

さらに作業中の体重移動で意図しない動きをしないように改良を進める。布製の圧力分布センサーは前後方向の重心変化が計測できるが、左右方向の移動と前後方向の作業を機械学習で分離するなど作業者の意図をくみ取るようにする。

日刊工業新聞2021年6月23日

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電動移動いす

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