ビール大手がノンアル増産、外食飲酒の代替で需要伸びる

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キリンビールのノンアルコールビール生産ライン

ビール大手はノンアルコールビールを増産する。6月はキリンビールが前年同月比約2倍、アサヒビールが同約2割、サントリービールが同約1割を増産する。サッポロビールは5月に同8割増産した。以前からの健康意識の高まりのほか、新型コロナウイルスの感染拡大で10都道府県に緊急事態宣言が発出され、飲食店で酒類の提供が禁止されていることから、代替需要も伸びているようだ。

5月のノンアルコールのビールテイスト飲料の販売数量は、前年同月比14%増と伸長した。キリンビールは6月に缶商品「カラダフリー」を約2倍、飲食店などにも提供している「零ICHI」を同約7割増産する。サッポロは主力の「プレミアムアルコールフリー」を中心に、4月に同4割、5月に同8割を増産。6月は前年同月並みだが、先手を打って需要増に対応した。

アサヒビールは6月にアルコール度数5%以下の低アルコールのビールテイスト飲料を含め、同2割増産する。缶商品「ドライゼロ」は同1割増産する。

サントリービールはノンアルコールビール全体で同1割増産し、このうち「からだを想うオールフリー」を同3割増産する。

各社とも前年同月比では増産するものの、家庭向け缶商品が中心となっており、市場全体では新型コロナウイルス感染拡大前の19年の水準には戻っていないのが現状だ。酒類の提供禁止で、ノンアルコールのビールテイスト飲料への代替の需要はあるものの、休業している飲食店も多く、全体のインパクトとしては限定的といえそうだ。

日刊工業新聞2021年6月16日

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