クラファン大手が本社を一軒家に移した理由

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ミュージックセキュリティーズの新本社。庭が見える一軒家がオフィス

インターネットで出資を募るクラウドファンディング大手のミュージックセキュリティーズ(東京都港区)は4月、本社を一軒家に移した。2階建ての外観や玄関、廊下、階段は住居のままだが、リビングでパソコンを操作する社員がいる光景でオフィスと分かる。

もともと本社は大企業が集まる東京・大手町にあった。入居していたビルとの契約更新が迫った時、空き家になっていた一軒家と出会った。場所は東京・広尾。大使館が多く、喧騒(けんそう)から離れた場所だ。

同社の社員は50人弱だが、リモートワークを併用するため全員分の執務スペースは必要なく、一軒家でも十分な広さという。間取りも住宅のままで、2階の4部屋を部署ごとに割り当てた。いずれは子連れ出勤も認め、和室を子ども部屋にする構想もある。

庭もあり、窓を開けると風と一緒に樹木の香りが吹き込み、小鳥のさえずりも聞こえる。経営企画部の小笹俊一さんは「都市にいながら(働きながら休暇をとる)ワーケーションができる」と気に入っている。台所もあるので料理もできる。小松真実社長は「バーベキューをしたい」と語る。空き家活用や働き方改革につながっているが、何よりも社員満足度が高まりそうだ。

日刊工業新聞2021年6月4日

COMMENT

松木喬
編集局第二産業部
編集委員

「窓が開くことが新鮮」という社員の声もありました。最近のビルは窓が開かず、換気が難しいようです。一軒家だと窓から外気を採り入れ、涼もとれます。同社はクラファンで社会課題解決に貢献する事業への投資を呼びかけており、一軒家への移転が率先垂範にもなったそうです。

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