東芝の買収交渉は実質中止、 英CVC「検討を中断」
東芝は、英国投資会社のCVCキャピタル・パートナーズから正式な買収提案の検討を中断する旨の書面を19日に受領した。6日に受けた初期提案と同じく具体的な詳細情報がなく、「非公開化が当社(東芝)経営陣及び取締役会の戦略的目的に合致するかについてのガイダンスを待つため暫時検討を中断する」との内容だったという。
また、東芝はCVCの新たな書面を受けて「当社の事業内容からすれば、買収者の資本構成や買収後の具体的な経営方針、安全保障法制・外国投資規制・競争法制の適用関係等は、取締役会が提案の検討を行う上で必要不可欠」とし、「かかる情報が提供されないまま提案の検討を開始することはできない。本初期提案を評価することは不可能だ」とコメントを発表した。
CVCは事実上、主体的な東芝買収を断念したとみられる。
日刊工業新聞2021年4月21日