大宮工業がプリント基板にハンダ付けしてある半導体を取り外す装置

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半導体不足を受けて引き合いが急増している(スタンダードタイプの基板切削装置)

【福山】大宮工業(広島県福山市、宮地英治社長)は、深刻化する半導体不足への対応策として、プリント基板(PCB)にハンダ付けしてある半導体を取り外す装置を拡販する。PCBを切削して取り外すタイプで、熱を加えずに済むため半導体が劣化しない。半導体の再利用を目的に、半導体商社などから引き合いが急増しており、年間100台程度の販売を見込む。

装置は、特別に開発したエンドミルを用いてPCBを背面から切削し、半導体を取り外す。小さなハンダのボールを並べて固定する「ボール・グリッド・アレー(BGA)」と呼ぶタイプの半導体が対象。垂直方向の加工精度は数十マイクロメートル(マイクロは100万分の1)で、ハンダボールを少しだけ残し、本体は傷つけない状態で半導体を取り外せる。

加工できるPCBの大きさや機能などに応じ、3機種を用意。価格はローエンドの卓上設置タイプで消費税抜きで350万円から。装置販売だけではなく、PCBから半導体を取り外す業務の受託も一部請け負う。

元々は不良が見つかった半導体を切削して取り除き、PCBを再利用する用途に使っていた。高集積PCBを大量生産する携帯電話メーカーからの受託業務向けに内製し、社内で使っていた。3年前に装置の外販を始め、半導体不足の深刻化を受けて引き合いが急増しているという。

熱を加えてハンダを溶かし、半導体や電子部品をPCBから取り外す装置は「リワーク装置」と呼ばれ複数社が製品化している。ただし熱を加えると半導体の劣化につながるため、加熱回数が制限されている。非加熱で取り外すことで、再利用しやすくなる。

日刊工業新聞2021年4月7日

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