賞味期限に応じて細かく値引き、スーパーの食品ロス減らすアプリ実証

サトーが新システム開発

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賞味期限情報の入ったバーコードにスマホをかざすと値引率などがARで表示される

サトーは6月までをめどに、関東のスーパーマーケットでスマートフォンアプリと商品ラベルの活用により、賞味期限に応じて細かく値引きし、店舗の食品ロスや販売機会ロスを減らす実証実験を始める。来店客が賞味期限を印字した商品ラベルにスマホをかざすと、それに応じた値引率が表示され、そのままスマホで決済できる仕組みの効果を検証する。社会課題となっている食品ロスの削減と店舗への利益貢献を両立するシステムとして事業化を目指す。

実証実験を行う店舗の数や期間など詳細は現在、小売業者と検討している。

実証するシステムは「サトー・デジタル・マークダウン」。賞味期限別の店舗在庫をリアルタイムに可視化し、その在庫状況を基にスーパーの店長などがオンライン上で値引きを指示できる。具体的には、店舗で生鮮産品や惣菜などを製造・パックした時に賞味期限の情報が入った商品ラベルを印字し、店舗在庫のデータベースに商品の入荷情報として登録する。その商品が決済されると出荷情報として反映する。これにより店舗在庫の入出が自動で管理され、人手を介さずに賞味期限ごとの在庫を可視化できる。この情報を基に店長などが値引きを判断できる。来店客が商品ラベルにスマホをかざすとその値引き情報がAR(拡張現実)で表示される。

生鮮食品や惣菜などのパッケージに貼る商品ラベルに賞味期限の情報を印字する

スーパーでは、これまでも賞味期限に応じた値引きが行われてきたが、在庫を目視で確認したり、値引きラベルを貼ったりする作業の手間が課題だった。新システムはそれを削減できる。また、サトーは値引率が細かく設定できるようになることで、賞味期限が近い商品から買い手が付き、廃棄ロスが削減できると見通す。賞味期限が切れる間際に大幅に値引きを行うケースも減り、店舗の利益にも貢献できると期待する。

スーパーでは、来店客が個人のスマホで商品のバーコードをスキャンしながら買い物できるアプリの導入が広がる。マルエツやカスミなどを傘下に持つユナイテッド・スーパー・マーケット・ホールディングス(U.S.M.H)は「スキャン&ゴー」を2021年度中に原則全店舗(約520店舗)に導入するほか、イオンリテールは貸し出し用の専用スマホで展開する「レジゴー」のアプリ化を近く行う予定。レジ待ちのストレスが解消される利点が来店客に評価されているほか、新型コロナウイルス感染拡大に伴う非対面・非接触の需要が利用拡大を後押ししている。

サトーはそうした動きを追い風に「サトー・デジタル・マークダウン」の導入を広げる考えだ。

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