大豊工業が中国でディーゼルエンジン向け軸受を拡販、シェア25%への戦略とは?

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中国で商用車用を中心にディーゼルエンジン向け軸受の拡販に取り組む(TCYの工場)

【名古屋】大豊工業は中国で商用車用を中心にディーゼルエンジン向け軸受(ベアリング)の拡販に乗り出す。日本と中国で生産している軸受材料について、中国での生産比率を現在の約20%から2021―22年度に、約25%にまで引き上げる。現地での生産量を増やして顧客を開拓し、受注につなげる。中国で同エンジン向け軸受のシェアを19年度の21%から、25年度に25%にまで拡大する考えだ。

大豊工業はディーゼルエンジン向け軸受で、中国市場でトップシェアを占める。同エンジン向けの軸受材料については、主流である耐久性の高い銅合金系と、樹脂コーティングの技術で強度を高めて低摩擦化しているアルミニウム合金系の軸受材料を日本で生産。中国ではアルミ合金系の軸受材料だけを生産している。

銅合金系は価格が高いのが難点。日中で生産する軸受材料のうち、アルミ合金系を扱っている中国での生産比率を引き上げ、現地企業の開拓を強化する。中国での生産比率を拡大することで事業継続計画(BCP)対応にもつなげる。

同社は中国に軸受の材料を加工する「常州恒業軸瓦材料有限公司(WBM)」と軸受を製造する「大豊工業(煙台)有限公司(TCY)」を置く。アルミ合金系の素材加工はさまざまな要素技術が必要。現地で生産に関する技術やノウハウの向上などに取り組んでおり、18年に素材から製品加工までの一貫生産体制を構築するなどアルミ合金系の軸受生産を強化してきた。

近年は中国事業に力を入れており、19年1月に本社(愛知県豊田市)に「BR中国室」を立ち上げた。中国系自動車メーカーに大豊ブランドを定着させるため、設計や生産などについて中国の現地従業員を支援し、ディーゼルエンジン市場の新規顧客の開拓に取り組んでいる。

日刊工業新聞2021年2月9日

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