英半導体を6157億円で買収するルネサス、株価下落のなぜ?

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ルネサスエレクトロニクスは8日、英国アナログ半導体大手のダイアログ・セミコンダクターを買収することで合意したと発表した。買収金額は約49億ユーロ(約6157億円)。家電や自動車、産業向けに幅広く展開するファブレスメーカーの技術資産を新たに得ることで事業基盤をより強化するのが狙いだ。

ダイアログ・セミコンダクターは英国・レディングに本社を構え、独フランクフルト証券取引所に上場している。ルネサスはダイアログ株式を1株あたり67・50ユーロですべて取得する。2021年末までの買収完了を見込む。買収資金は主要取引銀行から借り入れる。

今回の英社買収による統合効果は約210億円の売り上げ増加、約131億円のコスト削減を想定する。マイコンなどが主力のルネサスにとって、ダイアログが保有する低電力やコネクティビティー技術は補完関係にあり、自動車や産業、IoT(モノのインターネット)向け製品ポートフォリオ拡充につながると期待する。

ルネサスは17年に電源制御用などの半導体を手がける米インターシル、19年に通信用半導体に強い米インテグレーテッド・デバイス・テクノロジー(IDT)を巨額買収した。今回のダイアログはそれらに次ぐ第3弾の大型買収となる。

ただ、8日のルネサス株の終値は1203円と前日比3・61%下げた。財務負担リスクへの懸念が広がったほか、過去の買収企業との相乗効果がまだ十分見えていないことも嫌気されたようだ。

日刊工業新聞2021年2月9日

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