金属や高所、クリーンルームに対応。専門仕様消火器がスゴい!
金属火災や高所用、最適提案
モリタ宮田工業(東京都江東区、中川龍太郎社長)は、国内工場向けに生産品目に応じた専門仕様の消火器を拡販する。稼働から数十年経過した工場では生産品目が入れ替わり、金属や半導体製造ガスなど一般の消火機器では対応できないものも少なくない。こうした工場ごとの実情に応じて金属火災対応や高所火災対応、クリーンルーム仕様など最適な消火器を提案する。専門消火器で2021年度(22年3月期)に20年度見込み比約10倍となる500件の受注を目指す。
防災機器関連展示会に出展のほか、過去の納入先にアンケートを送付するなどしてニーズを探る。国内に約300社ある代理店や協力会社と連携し、戸別訪問で潜在需要を掘り起こす。
工場やビル施設では消防法で消火器の設置が義務付けられているが、単位面積当たりの設置台数などが中心で消火器の種類の規定はない。例えばマグネシウムやアルミニウムを扱う金属加工現場は、通常の消火器ではかえって発火する恐れがある。食品関係の工場では消火薬剤が機械にかかった後の洗浄が手間になる。半導体やコンピューター関連の現場でも消火薬剤が機械トラブルの原因になる。
同社は天井が高い物流倉庫などでは遠距離まで届くハイアームの消火器が必要になるなど、個別の事例を顧客に説明。消火器の台数をそろえただけでは火災現場で役立たないリスクを伝え、工場の実情に合ったシステムを提案する。
日刊工業新聞2020年2月8日