製造と販売のスペシャリスト!NTN社長就任の鵜飼執行役常務はどんな人?
NTNは鵜飼英一執行役常務(64)が4月1日付で社長に昇格する人事を内定した。大久保博司社長(67)は取締役に就く。米中貿易摩擦や新型コロナウイルスの影響で低迷する業績の回復と財務改善、新中期経営計画の実行を託す。
5日にオンライン会見した鵜飼次期社長は「NTNは変革したと言ってもらえるように取り組む」と決意を示した。鵜飼氏は品質保証や製造部門を長く経験し、ASEAN、オセアニア、インドなどで販売や生産を担当してきた。大久保社長は鵜飼氏を「品質保証や生産、営業に精通し、ASEANを高収益に育てた実績もある。次期中計に最適の人材」と評価した。
【略歴】鵜飼英一氏 80年(昭55)関西大工卒、同年エヌ・テー・エヌ東洋ベアリング(現NTN)入社。11年執行役員、14年常務執行役員、17年取締役。兵庫県出身。
素顔/NTN社長に就任する鵜飼英一(うかい・えいいち)氏 海外経験、現場に生かす
品質保証とモノづくりに30年、役員としては製作所長、海外総支配人、産業機械事業とアフターマーケット事業を計10年担当した。海外経験も豊富で、ASEANでは「シンガポールとタイを拠点に豪州、インド、中東で販売・生産を担当し、ベアリング会社の経営を最前線で経験した」と胸を張る。
台湾でボールベアリング、インドネシアで等速ジョイントの生産合弁事業を立ち上げるなど、手腕を発揮してきた。大久保博司社長も次期社長に「最適任」と太鼓判を押す。
現場を重視し、「製造も販売もフェース・ツー・フェースで課題を解決し、そのスパイラルを上げていくことは同じ。それが自分の仕事の基本」と強調する。
座右の銘は「着眼大局、着手小局」。休日は「読書の他に山登りやスキーなど外に行くのが好き」で、最近はウオーキングを兼ね、おいしい食べ物やお酒を買いに行く。(大阪・錦織承平)
日刊工業新聞2020年2月8日