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産業用ロボットで切削やバリ取り・研磨、システムの名は「カタナ」

インフィニティソリューションズが発売へ
産業用ロボットで切削やバリ取り・研磨、システムの名は「カタナ」

独KUKAの6軸産業用ロボットを活用した「KATANA」

インフィニティソリューションズ(長野県上田市、小山田聡社長、0268・26・7820)は、産業用ロボットで切削やバリ取り、研磨を行うシステム「KATANA(カタナ)」を開発した。垂直多関節ロボットとロータリーテーブルを合わせた7軸加工で複雑な形状に対応。樹脂や木材、鋳物などの加工を自動化する。2月中旬に発売し、価格は1700万円(消費税抜き)から。初年度30台、2年目以降は年間100台の販売を目指す。

カタナはマシニングセンター(MC)の機能とロボットを組み合わせた。MCの制御機能を搭載。工具を装着したロボットがコンピューター利用製造(CAM)ソフトウエアで作成したプログラムに従い、加工していく。

ロボットは独KUKAの6軸産業用ロボットを活用する。繰り返し精度はプラスマイナス0・06ミリメートル。装置内に高精度カメラと二つの工具を設置でき、加工する素材や形状に合わせて自動で工具を交換する。加工後に工具をカメラで検査することで破損を防ぐ。加工対象物(ワーク)の大きさは横500ミリ×奥行き300ミリ×高さ300ミリメートル。

ロボットの腕の長さは700ミリ―1600ミリメートルの範囲で4種類を用意する。主軸の最大回転数は毎分1万5000回転。発光ダイオード(LED)と音声出力で装置稼働状態を周辺に案内する。

インフィニティソリューションズは樹脂射出成形用金型、ロボットシステムインテグレーター、CAD/CAMの三つを事業の柱にする。カタナはCAMとロボットの知見を組み合わせた。機械加工を自動化するにはロボット単体だけでなく、周辺装置やシステムの整備が不可欠で、コストも個別見積もりになりがち。カタナでパッケージ化することで価格を明確化し、軟素材市場の自動化・ロボット化需要を開拓する。


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日刊工業新聞2021年2月2日

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