トヨタが限定発売した2人乗り小型EV、自治体が競って購入する理由
2人乗りの小型電気自動車(EV)「シーポッド」を発売したトヨタ自動車。まずは法人や自治体などに限定販売し、22年をめどに個人向けを含めた本格販売に乗り出す。足元で200以上の法人・自治体が購入を検討しているという。政府は2030年半ばまでに、軽自動車を含め新車の販売を電動車のみとする方針だ。同車は使い勝手の良さと購入しやすい価格帯を両立。同方針に向けた戦略車の一つとなりそうだ。
シーポッドの価格は165万―171万6000円(消費税込み)とし、軽自動車の最上級モデル並みに抑えた。1回の充電で150キロメートル走行する。都市や山間部での近距離移動や定期的な訪問巡回といった需要を見込む。外板には樹脂を用い軽量化を追求した。
中部電力ミライズ(名古屋市東区)と共同で、充電設備工事や二酸化炭素(CO2)フリーの電力プランなどを提供する法人向けサービスも開発。関西電力や東京電力エナジーパートナーと提携し、全国でサービス展開する。