住友大阪セメントが環境対策に300億円投資!バイオマス発電や廃プラリサイクルに

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栃木工場のバイオマス発電所

住友大阪セメントは2050年の脱炭素化を見据えた30年までの環境目標を達成するため300億円を投資する。現行の中期経営計画(20―22年度)で環境対策費100億円を設定しており、次期中計(23―25年度)とその次の中計(26―28年度)でも100億円ずつ継続して投資する。バイオマス発電の拡大に加え、セメントの燃焼工程の熱エネルギー源を石炭から廃プラスチックへ置き換えるなど対策を講じる。

住友大阪セメントは50年の脱炭素化と30年の二酸化炭素(CO2)排出を原単位で05年比30%(現状は15%)削減するなどの長期環境目標を1日に公表。この達成に向け、「30年までは石炭代替による燃料転換に投資を集中する」(土井良治取締役)としている。

具体的には、全5工場8キルン(回転窯)で使う石炭を廃プラスチックなどのリサイクル材に置き換えるため、廃プラなどを粉砕する前処理設備を導入する。廃プラは塩素が発生するため、脱塩装置も増強する。こうした施策などで、30年までに8キルン平均の化石エネルギー代替率を現状の28%から50%以上に引き上げる。

木質チップを中心にしたバイオマス発電も拡大する。現状は栃木工場(栃木県佐野市)で自家発電に占めるバイオマス発電比率が95%になっている。今後は同比率が2%にとどまる赤穂工場(兵庫県赤穂市)と20%の高知工場(高知県須崎市)の発電設備を入れ替え、両工場のバイオマス発電比率を大幅に増やす。

このほか、セメント原料の粉砕工程で使う設備を乾燥と粉砕、別々の装置から乾燥と粉砕一体型の新型装置に置き換えるなどの省エネルギー化も進める。

50年の脱炭素化を巡っては、21年度の与党税制改正大綱で環境対策に役立つ設備投資を行う企業へ法人税を最大10%控除する方針が示された。「投資減税は環境対策への後押しになる」(土井取締役)として、政府の環境面の支援策も積極的に活用しながら前向きに投資を行う。

日刊工業新聞2020年12月25日

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