トヨタが公開した新型FCトラック、大幅に向上した性能は?
トヨタ自動車は、燃料電池(FC)大型トラックの新型車を公開した。9日に日本国内で発売した燃料電池車(FCV)の新型「MIRAI(ミライ)」と同じ最新のFCシステムを搭載。航続距離は約480キロメートル、荷物の積載量は約36トンと、第1世代のFCトラックと同等の仕様だが、加速性能を大幅に高めた。米ロサンゼルス市港湾局が進める貨物輸送の実証に投入する。
トヨタは2017年からロサンゼルス港湾地域で、FCトラックの実用化に向けた実証に着手した。今月には港湾運営会社などに、第1世代のFCトラックの納入を始めた。21年中に合計10台を提供して、FCトラックの走行実証に乗り出す方針。
新型ミライを開発するに当たり、商用車などにも搭載しやすいようFCシステムを大幅に刷新した。FCシステムは商用車にとどまらず、船舶や鉄道などにも供給し、水素利用の拡大を後押しする。
日刊工業新聞2020年12月21日