ダイセルが中国で数百億円の大型投資!世界シェア首位の「ポリプラ」自動車用途に

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ダイセルのPOMを使用した部品

ダイセルは、世界シェア首位のエンジニアリングプラスチックであるポリアセタール(POM)について、中国で重合設備を新設する方針を明らかにした。生産能力は年9万トンで、投資額は数百億円規模になる見通し。2020年度内にも正式に決める。POMは自動車用途などを中心に世界的に需要は堅調。大型投資を実施し、成長市場を取り込む。

完全子会社のポリプラスチックス(ポリプラ、東京都港区)が建設する。ポリプラはダイセルと米セラニーズとの合弁で設立されたが、ダイセルが10月に完全子会社化した。経営の自由度が高まったことを受け、大型投資に踏み切る。

中国国内で生産拠点の候補地選定を進めており、2カ所を絞り込んだ。ただ、既存の南通工場(江蘇省南通市)内に建設する可能性もある。

ポリプラがPOMを増産するのは、14年頃にマレーシアで年産9万トンの製造設備を稼働して以来となる。同社はPOMの生産能力を明らかにしていない。ただ、POMの世界市場が年率3―4%で成長すると見ており、シェアトップ企業として平均成長率を上回る伸びを目指す。

POMはエンジニアリングプラスチックの一種で、自動車部品や家電製品などに幅広く使用される。ダイセルの小河義美社長は「中国政府の補助金の影響もあるのでよく見ないといけないが、中国での需要が旺盛」と投資に踏み切る背景を説明する。

ダイセルによるポリプラの完全子会社化を機に、合弁時のガバナンス上やライセンス契約上の条件が撤廃された。一定額以上の投資に関する事前合意が不要になり、今後は能力増強投資はさらに加速するとみられる。

日刊工業新聞2020年12月3日

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