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軒並み減益のゼネコン準大手・中堅の業績、土木は堅調だけど建築が足を引っ張る

ゼネコン準大手・中堅11社の2021年3月期連結業績予想は、8社が営業減益を見込む。官公庁が発注する土木事業は堅調が見込まれるが、新型コロナウイルス感染症の影響により建築事業の採算が悪化する見通し。一部の海外工事が中止するなど9社が減収を予想する。

ただ、物流施設やデータセンターなど一部の産業で受注が伸び、6社が通期見通しを据え置いた。

各社はコロナの影響を懸念する。国内外で受注活動が停滞するほか、「完工時期が来年度以降にずれる大型の手持ち工事が複数出てきている」(東急建設の福本定男常務執行役員)、「ホテル市場はインバウンド需要で中長期的には活性化するが、東京五輪・パラリンピック需要を見込んだホテルのリニューアル工事で先延ばしも出ている」(熊谷組の日高功二取締役)とマイナス要因が目立つ。ただ、「受注は土木が旺盛。民間建築は厳しい状況だが下期には伸ばして来るだろう。物流やデータセンター、地方の住宅が伸びる」(三井住友建設の君島章兒副社長)と大きく後退しないとみる。

海外事業も先行きが不透明だ。東南アジアを中心に政府開発援助(ODA)関連などの土木工事が中止、延期している。「シンガポールで大型の公共事業が計画され、心配していない。ただ、コロナで入札のスケジュールが後ろ倒しになりそうだ」(五洋建設の稲富路生常務執行役員)としている。

また、20年4―9月期決算は7社が減収営業減益。官公庁が発注する工事に支えられ土木事業は堅調だが、大型建築工事を抱えていた前年同期の反動に加え、コロナの影響で採算性の高い建築工事が後ずれしたり、海外工事の中止が追い打ちをかけたのが響いた。

日刊工業新聞2020年11月16日

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