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経産省が産学連携でロボット関連の人材育成へ! 海外展開も視野に

経済産業省は分野横断による学びで課題解決力を養う「STEAM教育」を推進する一環として、ロボットの開発や導入などを担う人材の育成に乗り出す。2021年度以降、企業エンジニアの教育現場への派遣やロボットスクールへの教員や学生の受け入れなど産学連携の取り組みを通じて推進する。必要なスキルの標準化や育成カリキュラムの整備を図り、将来的な海外展開も視野に入れる。

人材育成は主に高校生や高専生など中等教育の現場を対象に実施する。ロボット分野への関心を高めることに重点を置き、開発や導入に必要な知識や技能を中心に伝えて職業選択の幅を広げる。

産業界からエンジニアが講師として学校現場に赴いてロボット関連分野の知識を伝えるほか、企業が開設するロボットスクールに教員や学生が足を運んで技能を習得する場を設ける。産学が連携して取り組むことで、ロボット産業における人材育成の環境を整備する。

現場での実践をもとに、ロボット教育に必要なスキルやカリキュラムの標準化も図る。ロボット産業の拡大に向け、国内だけでなく海外にも提供可能な仕組みを視野に入れる。

ロボット業界の人材育成に向けては、6月にロボットメーカー7社や国立高等専門学校機構などが参画する「未来ロボティクスエンジニア育成協議会」が正式発足して教員向けの研修などを実施している。文系理系を問わず創造的な思考力を養うSTEAM教育推進の機運が高まる中、プログラミング学習などと同様にロボット教育の普及を見据える。

日刊工業新聞2020年11月10日

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