パナソニックが航空機向け事業の固定費を100億円超削減、赤字脱出なるか?

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パナソニックの津賀一宏社長

パナソニックは新型コロナウイルス感染症拡大の影響で業績が低迷している航空機関連機器事業について、2022年3月期まで100億円以上の固定費削減を実施する。同事業の米国子会社が本社移転や開発費抑制、人件費削減を進める。国際線向けの大型航空機の需要が落ち込んでおり、国内線などで使う中小型機向けの製品に注力する。これらにより22年3月期にも営業赤字脱却を目指す。

23日、梅田博和取締役最高財務責任者(CFO)が日刊工業新聞社の取材に応じ、「今の時代に合わせリソースをシフトする。3ケタ億円の固定費削減になる」と明かした。

コロナ禍により大型機需要は大幅に減少しており、24年ごろまでこうした不況が続くとみられる。一方、中小型機は長期的な需要増が見込まれており、コロナ禍においても中国などで国内線の需要が回復しつつある。

パナソニックの航空機内エンターテインメント機器は従来、大型機向けが主力だったが、顧客ごとのオーダーメードとなり開発コストがかさむのが課題だった。これに対し、中小型機向けは製品の共通化が図れるため、開発コスト削減も見込める。中小型機に適したエンタメ機器やWi―Fi(ワイファイ)通信機器の提案に注力し、収益を改善する。

同事業を世界展開する米子会社のパナソニックアビオニクス(カリフォルニア州)は21年12月に同州内で本社を移転予定で、固定費削減効果が期待できる。5月頃には本社工場の従業員の約1割にあたる200人超を解雇した。

パナソニックの20年4―6月期連結決算は同四半期として9年ぶりの当期赤字に転落。航空機機器事業と車載機器事業の低迷が負担となっており、テコ入れが求められていた。

日刊工業新聞2020年9月24日

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