文科省が新材料探索へデータ基盤整備!物材機構を中核拠点に

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文部科学省は2021年度からデータを利用した材料分野の研究開発プラットフォーム(基盤)の整備事業を始める。材料データを蓄積・管理する中核拠点の整備や、高品質な材料データを生み出す研究設備の整備・高度化などを進める。人工知能(AI)などを利用し新材料を探索する「マテリアルズ・インフォマティクス」の進展が期待される。

中核拠点の候補は物質・材料研究機構。データ集約のための高性能装置の更新費用など数十億円を21年度の文科省予算概算要求に盛り込む。

材料分野の研究開発の効率化や高度化にはデータ駆動型の研究開発が重要で、そこには高品質の材料データが必要になる。だが今まで各機関が優れた材料データを持っていてもそれらの集約が進んでおらず、データが使われずに埋もれているケースがあった。

特許や論文などのオープンデータや、秘匿情報のうち限られた範囲の関係者が戦略的に共用すべきデータ「シェアクローズドデータ」を対象に、蓄積・管理する中核拠点を形成。大学や国立研究開発法人、企業などとのデータの共用や利活用を進める。

また中核拠点の下には、国内の大型放射光施設や電子顕微鏡などの先端共用施設を活用し、高品質なデータを生み出し活用できる共用基盤を整備する。日本が強みを持つナノ構造材料やエネルギー変換材料などの重要技術領域にも着目。データの創出や活用、理論と計算、実験を融合した研究開発プロジェクトを実施し、AIやロボット技術を駆使し新材料を開発する「スマートラボラトリー」の取り組みを加速し高品質のデータを生み出す。

特定の重要技術領域で生み出されたデータは各領域をとりまとめるデータ拠点に集められ、そのデータの中で良質なデータを中核拠点に集約。良質なデータによるデータベースを構築し、各研究機関にフィードバックすることで材料開発の高度化を目指す。

日刊工業新聞2020年9月10日

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