米AIベンチャー・フラクタと栗田工業、「水処理DX」の中身

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Fractaと栗田工業の水処理におけるデジタルソリューションのイメージ

米国の人工知能(AI)ベンチャー企業であるフラクタ(カリフォルニア州)と栗田工業は、AIやIoT(モノのインターネット)を用いて水処理装置の生産や制御を最適化する共同プロジェクトを発足したと発表した。

2021年度中に、同プロジェクトで開発した製品・サービスを栗田工業の運転管理の現場や顧客へ提供できるようにする。

発足した「メタ・アクアプロジェクト」は栗田工業が持つ水処理技術とフラクタのAI技術を融合し、水処理のデジタル変革(DX)を目指す。

具体的には、AI・IoTを用いて水処理装置の最適なメンテナンス時期を見極めたり、装置性能の悪化原因を早期に予測したりするなど、水処理装置の運転制御を最適化。水処理の際に発生する電力や薬品などのコストを削減し、水処理の生産性を高める。AIによる水処理プラントの設計自動化も目指す。

フラクタは、同プロジェクト推進と、派生する製品開発を目的に、デジタル技術を専業とする「フラクタリープ」を設立した。現時点で常勤スタッフは約10人だが、数年以内に40人程度に増やす。

15年に米シリコンバレーで設立したフラクタはAIを活用した水道管の劣化予測ソフトウエア開発を手がけており、米27州の63の水道事業者にサービスを提供している。3月に日本の水道事業者向けにオンライン管路診断ツールの提供を開始。5月に愛知県豊田市と業務委託契約を結んだ。

栗田工業とは18年5月に資本・業務提携契約を締結した。栗田工業は20年から最大4年間をかけ、フラクタを完全子会社化する予定だ。

日刊工業新聞2020年8月21日

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