ナオックス（金沢市、北嶋尚人社長）は、製造中止などで調達が困難になった機械部品を設計・製作する「パーツ復元・再生産サービス」事業を始めた。個人や法人を問わず１個から注文を受ける。企業の設備投資意欲の減退で古い機械を使い続ける傾向や、部品メーカーの廃業といった背景の需要を取り込み、３年後に年間１０００万円以上の売り上げを目指す。

２年前に古いバイクのフロントフォークのバネの製造依頼を受けたのがきっかけで事業化した。ナオックスはバネの設計製造に強みを持ち、バネ用の検査装置や３次元測定器などを保有しているため対応しやすかった。

破損した部品でも、原型を構造解析で推測し、再設計後に作った新しい製品で機械の機能や耐久性の強化も図る。すでにゴム切断機のバネなどの納入実績があり、機械の使い勝手の向上に成功した事例もある。

ナオックスはバネのほかにも溶接や板金加工品の設計製造を手がける。協力会社と連携してバネ以外の再生も受注していく。（金沢）